
アンティークとは
アンティークとは一般的に「製造から100年以上経ったもの」とされていますが、イギリスやフランスではその定義に厳密にこだわらず、歴史的なデザインや技法を継承していることが重視されます。特に第二次世界大戦以前の家具であれば、必ずしも100年経っていなくてもアンティークとして扱われることが多く、そこには専門の目利きの判断が介在します。この「100年基準」は1934年にアメリカで定められた通商関税法によるものであり、世界的な統一基準ではありません。実際、1900~1930年代に造られた家具は、良質な素材と高度な加工技術により完成度が高く、現在でも高く評価されています。この時代はセミオーダーメイドが主流で、脚はバルボスレッグ、彫りはチューダー様式など、好みに応じて様式を組み合わせた「エクレクティックスタイル(折衷様式)」が人気でした。こうした背景から、アンティーク家具は一点ものとしての価値が高く、素材・デザイン・技術のすべてにおいて、今では得難い魅力に満ちています。

アンティークの魅力
アンティーク家具の魅力は、今では手に入りにくい贅沢な素材と、卓越した職人技による造形美にあります。木材はもちろん、真鍮やガラス、取っ手など細部に至るまで上質な素材が使われています。繊細な透かし彫りや象嵌細工、美しい木目など、その装飾はまるで芸術品のよう。さらに、丁寧に修復すれば100年以上使い続けられる耐久性も魅力のひとつ。時代を超えて受け継がれる価値を持つ家具です。
装飾
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ペディメント
ペディメントとは、チェストやキャビネットなどの上部に施される装飾で、西洋建築の破風に由来。三角形や曲線が格式と優美さを演出します。
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バンフット
バンフットとは、丸いパンのような形状の脚で、滑らかな曲線が柔らかな印象を演出。木材を回転させて削る加工によって生まれ、美しさと安定性を兼ね備えています。
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ボビンレッグ
17世紀ヨーロッパで広まった伝統的な木工装飾。ポコポコとした丸い糸巻きが数珠つなぎになっているデザインで、別名スピンドルレッグとも呼ばれます。